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by chikomomorara

太いアスパラ

よく、「太いアスパラと細いアスパラ、どちらのほうがおいしいのか?」と聞かれることがあります。

「美味しい」というのにも、いろんな意味がありますし、「太いとか細い」というのも
人それぞれ違いが有りますからから、なんともいえません。

といってしまうと、実もふたもないので
少し書いておきたいと思います。

まずは、美味しいアスパラの見分け方からです。

よく料理番組などで、「穂先のそろったものを選びましょう」とか言っていますが
何も分かっちゃあいない(笑)

穂先が開いたようなものは、それはごみですね。
ましてや、開いてぼさぼさになっているようなものなど、食べる価値もありません。
なぜなら、収獲してから時間が経ちすぎているからです。

そもそも、店頭に並ぶのは、早くても収獲から3日経過しています。
アスパラは、成長の速い作物ですので、あっという間に味が落ちてしまいます。
それに加えて、ほとんどの場合、「美味しく作ろう」と栽培されたものではないですから
収獲したてでも、えぐみがあったり、美味しくない。
それが、3日以上も経過すれば、アスパラの美味しさなんて分かりません。

まあ、そういってしまうと、これまた実もふたもないですから
下の画像をご覧下さい。

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これ、昨年の3/27に撮っています。
もちろん、当日の収獲分で、機械でカットしている途中に撮っています。
発送まで、時間がないときに機械をとめて、わざわざ撮っていますので
昨年の収獲分の中でも、かなりよかったほうに入りますね。

もちろん太さも十分ですが、もっとも見ていただきたいのが
はかまの部分です。
三角形のところです。

春のアスパラでも、夏のアスパラでも、十分に栄養を持っているものは
形が正三角形に近いです。

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これを見ると分かると思いますが、正三角形よりも膨らんでいる。

このアスパラなどは、完全に超特撰アスパラです。

春のアスパラは、根っこの養分ででてきますので、収穫が進むと
根っこの養分が減ってきて、糖度が落ちてきます。

そうなると、この三角形が、二等辺三角形になってきます。
もっと進むと、えぐれたような二等辺三角形になってきます。

もちろん、収獲前半でも、気候がよく、どっと萌芽した、翌日や翌々日は疲れがでて
三角形の形が変わってくる。
でも根っこの養分があれば、また回復してきます。

でもいつまでも続くようであれば、「これはもう、親茎を立てなければ」と考えるんですね。

そのときに、もっとも参考になるのが、はかまの形なんです。
もちろん、はかまの部分が、ゴツゴツしていないことも重要なポイントです。

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次に少し専門的になりますが、アスパラの重さも判断材料にします。
比重ですね。
春ですと、収穫が進むにつれて、だんだんと軽くなってきます。
中身が詰まっていないというか、イメ-ジ的にはそういう感じです。

それこそ、収獲初期では、これはLサイズではないか?と思うような太さのものでも
2Lのところに落ちたりします。
重量で選別する機械なので、そうなります。

逆に、収獲後期では、2Lと思われるような太さのものが、Lサイズに落ちるようになります。
持った感じでも、やはり軽くなってきます。

上の切り口でも分かるんですね。
これも、3/27に撮影しています。
機械で切った直後の画像です。

実は、アスパラの甘さとか、アスパラの味というのは、緑色の部分にあります。
だから、緑色の部分が多いほうが、より美味しいといえます。
これも収穫が進むにつれて、真ん中の白い部分の割合が多くなってきて
あっさりとしてきます。

ここで、太いアスパラと、細いアスパラとどちらがいいかということですが
例えば、上のような、太いものなら80グラムくらいあります。
これがもっと細いものであれば、同じ重さで3本有るんですね。
当然、本数の多いほうが穂先も多いですし、茎の部分の緑の部分も多くなります。

ですから、例えばパスタなんかに使うということで、切って使うような場合
上の太いものよりも細いものが多いほうが、間違いなく美味しいです。

でも、料理屋さんなどでは、圧倒的に太いものを欲しがります。
うちでも、春のアスパラでは30軒以上の料理屋さんとお取引させてもらっていますが
ほとんど太いものとの、希望が多いですね。

なぜかというと、太いもののほうが立派だからです。
皿に、盛り付けたときに、メインを張れるのは、やはり上のようなものか
一回り細いものまでで、でなければ、アスパラ1本とか2本で、3000円とか5000円とか
取れません。
言ってしまえば、それだけのことなんですね。

もちろん、家庭でも天ぷらにしたりすると、これくらい太いと、食べ応えはあります。
しかし、火が通りずらいので、今度は調理の腕が必要になったりしますので
(焼く場合も同様ですが)
意外と、扱いずらいものです。

ちなみに、収穫が進むと同時に、太いものは少なくなり、徐々に細くなってきます。
(それでも、太いものを無理やり出す技はあるのですが)
また、立茎後のアスパラは、数日分の光合成の養分ででてきますので
そもそも、太いものはそうでてきません。

ですので、「太くて、なおかつ味もしっかりとあり、糖度も十分」
というアスパラは、春のこの時期にしかありませんので
超特撰アスパラでは、数本は必ずお入れするようにしています。

ちなみに、アスパラは、ふきとは異なり、太いほうがスジっぽくありません。
よくある、Sサイズ以下のもの(ボ-ルペンの芯くらいの太さのもの)
は半分くらい、スジばかりで、そのままでは食べることが出来ません。
細いので、剥くわけにも行きませんから、結局は棄ててしまうことになります。
(こういう場合は、ミキサ-にかけて、ス-プにすることがおススメですが)

ここから、あのミニアスパラなるものが出てくるわけなんですね。

もっと専門的なことを言えば、アスパラの延びる部分は、穂先の少し下の部分なんです。
25センチだと、上から三分の一くらいでしょうか?
そこの部分が延びる。
だから、はかまとはかまの間隔を見れば、どういう温度管理、水管理をしているかというのが
推測できます。
否時地域のアスパラであれば、ここ数日冷え込んでいるのに
間隔が、やけに広ければ、無理に温度をかけているということになりますし
間隔にばらつきがあれば、温度管理がしっかりと出来ていないということも分かります。

間隔が均一で、きれいなはかまであれば、見た目にもたたずまいがきれいです。

このあたりは、生えているところを見ていただければ一目瞭然です。

毎年、数十組の方が、収獲体験にいらっしゃいますが
「おいしいものは?」と聞かれて、いろいろと説明したあと
「たたずまいのきれいなもの」というと、皆さん、きちんといいものを収獲して
持ち帰られます。

ところで、改めて昨年の画像を見ると、昨年は例年よりも遅かったんだなあと
思います。

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これ、4/4に撮影していますが、3本とも同じ株です。
いっせいに、4/4になって初めて出始めています。

はかまも膨らんでいますね。

はかまが赤っぽいのは、朝の気温が低かったからです。
アスパラは全て、きゅうりのブル-ムのように、白いろうのようなもので、自分を保護しています。
これが、特に白っぽいことから、初めて出始めた新芽だということが分かるんですね。
春芽では、一株から20~30本採りますが、周りに収獲あとがないことからも
分かります。

今年は、今のところ、収獲開始は早くなりそうに思いますし
また出来も、昨年よりもよさそうですが、出始めてみないと分かりません。
出始めるまでは、実は祈るような思いです。

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by chikomomorara | 2013-01-25 00:49 | アスパラ栽培 | Trackback