スジっぽい、アスパラガス
2008年 12月 18日
アスパラガスでよく言われるのが
「スジっぽい」「えぐみがある」この2点ですね。
だから、アスパラは嫌いとか、根元のほうは、ピ-ラ-で剥きましょうなどといわれます。
これって、作り方で、かなりの部分回避できるんですよね。
今日は、前者のスジについてです。
まず、なぜ、スジっぽくなるのか?
意外と、簡単です。
「成長が遅いから」です。
成長が早くなれば、皮も薄くなる。
これで解決です
でもここからが難しいところなんですね。
「なぜ、成長が遅いか?」
これにはいろんな要因があります。
1.伸びるときの温度が低い
2.湿度が適当ではない
3.株に力がない。あるいは力があっても疲れている。
4.窒素不足
5.栄養が足りない、あるいは、栄養が吸収できない。
6.細い(上記3と関連します)
7.鮮度が悪い
8.収穫後の管理が不適正
などでしょうか?
春のアスパラでは、主に1~3と6が関係してきます。
アスパラは、上記を見ても分かるとおり、非常にデリケ-トな
作物なんですね。(他方、信じられないくらい鈍感な部分もあります)
人間でも、このような人もいますよね(笑)
春のアスパラは、朝収穫するんですが(後半は、夕方も)
その前の、夜にグッと伸びるんですね。
ですから、夜の気温が低いと、あるいは地温が低いと
伸びるスピ-ドが遅くなります。
また、アスパラも体感しているんでしょうか?
ある程度の低温なら気温が低くても、
湿度があれば、けっこう寒く感じないですよね。
ですから、湿度も適正でなければなりません。
もっともベストなのは、夕方まで晴れて(ハウスを夕方閉め
太陽の熱を取り込みます。その際、潅水して、地温、湿度を
コントロ-ルします。)、その後曇り、夜、さほど冷え込まず
この季節にしては、「ヌメ-っっと暖かい」翌朝がベストです。
また、環境が良くても、株自体に力がなければ、細いものしかでてこず
スジっぽくなります。
株に力があったとしても、2~3日元気に萌芽したあとは、疲れてきますので
そのような時も、スジっぽくなったりします。
株の状態の兆候は、収穫ハサミで切ったときの感触、香りで
感じ取ります。(ですから、ハサミは毎日、研ぎます)
1~2日先のことを読んで、予防的に管理していくわけですね。
また、毎日、調子よく出させるわけにも行きませんので
アスパラの体調?を見ながら、芽の出方をセ-ブすることも重要です。
ちょうど、春芽のころは、気候の変動が激しいので
土壌水分、湿度、気温、地温、今後の天候、株の様子、芽の出方
など、勘案しながらの作業になります。
ちょうど、そば打ち職人や、うどんで、粉の状態、温度、湿度によって
水回しの加減、水加減、塩加減をするのと同じです。
以上のことが、上手くいけば、春芽ではほとんど、スジを感じることのない
アスパラが収穫できます。
でも、ハウス農家ではここまで考えて、というかスジっぽくないアスパラを作る
という方針で、栽培するのは、ほとんど皆無ですから、ここまでは考えません。
(スジっぽかろうが、量を出せば、金になるわけですから、当然ですね)
また、露地栽培では、コントロ-ルすることは出来ませんので、ほぼ天候任せです。
でも、無理なく萌芽する気候にならないと、露地では出てきませんので
下手にハウスでコントロ-ルするよりも、おいしいものが出来ます
で、萌芽開始2週間内に、上記のような条件が揃うと、「これは出荷したくないなあ。」と思えるような
見事なものが、収穫できます。
上の写真の左2本がそうですね。
大きさ、色、形など、どれをとっても超一級品です。
(味は、他のものもあまり変わりません)
このようなものは、年に、50本行くかどうかですね。
ちなみに、この写真、見る人が見れば、前日の気温、地温、土壌水分量
まで分かってしまいます。
いかがでしょうか?
少し分かりにくかったかも知れません。
美味しいものをお届けするためには、結構神経を使っているんだ
と分かっていただければ、嬉しいです
でも、りんごの世界はもっとすごいですよ
アスパラの場合は、管理の妥当性が、すぐあとの収穫で分かりますが
りんごは、まだ、花も咲いていない剪定でほぼ決まってしまうそうですから・・・
私の師匠(と、勝手に思っているだけですが)はすごい人でした。
永遠に、修行です
「スジっぽい」「えぐみがある」この2点ですね。
だから、アスパラは嫌いとか、根元のほうは、ピ-ラ-で剥きましょうなどといわれます。
これって、作り方で、かなりの部分回避できるんですよね。
今日は、前者のスジについてです。
まず、なぜ、スジっぽくなるのか?
意外と、簡単です。
「成長が遅いから」です。
成長が早くなれば、皮も薄くなる。
これで解決です
でもここからが難しいところなんですね。
「なぜ、成長が遅いか?」
これにはいろんな要因があります。
1.伸びるときの温度が低い
2.湿度が適当ではない
3.株に力がない。あるいは力があっても疲れている。
4.窒素不足
5.栄養が足りない、あるいは、栄養が吸収できない。
6.細い(上記3と関連します)
7.鮮度が悪い
8.収穫後の管理が不適正
などでしょうか?
春のアスパラでは、主に1~3と6が関係してきます。
アスパラは、上記を見ても分かるとおり、非常にデリケ-トな
作物なんですね。(他方、信じられないくらい鈍感な部分もあります)
人間でも、このような人もいますよね(笑)
春のアスパラは、朝収穫するんですが(後半は、夕方も)
その前の、夜にグッと伸びるんですね。
ですから、夜の気温が低いと、あるいは地温が低いと
伸びるスピ-ドが遅くなります。
また、アスパラも体感しているんでしょうか?
ある程度の低温なら気温が低くても、
湿度があれば、けっこう寒く感じないですよね。
ですから、湿度も適正でなければなりません。
もっともベストなのは、夕方まで晴れて(ハウスを夕方閉め
太陽の熱を取り込みます。その際、潅水して、地温、湿度を
コントロ-ルします。)、その後曇り、夜、さほど冷え込まず
この季節にしては、「ヌメ-っっと暖かい」翌朝がベストです。
また、環境が良くても、株自体に力がなければ、細いものしかでてこず
スジっぽくなります。
株に力があったとしても、2~3日元気に萌芽したあとは、疲れてきますので
そのような時も、スジっぽくなったりします。
株の状態の兆候は、収穫ハサミで切ったときの感触、香りで
感じ取ります。(ですから、ハサミは毎日、研ぎます)
1~2日先のことを読んで、予防的に管理していくわけですね。
また、毎日、調子よく出させるわけにも行きませんので
アスパラの体調?を見ながら、芽の出方をセ-ブすることも重要です。
ちょうど、春芽のころは、気候の変動が激しいので
土壌水分、湿度、気温、地温、今後の天候、株の様子、芽の出方
など、勘案しながらの作業になります。
ちょうど、そば打ち職人や、うどんで、粉の状態、温度、湿度によって
水回しの加減、水加減、塩加減をするのと同じです。
以上のことが、上手くいけば、春芽ではほとんど、スジを感じることのない
アスパラが収穫できます。
でも、ハウス農家ではここまで考えて、というかスジっぽくないアスパラを作る
という方針で、栽培するのは、ほとんど皆無ですから、ここまでは考えません。
(スジっぽかろうが、量を出せば、金になるわけですから、当然ですね)
また、露地栽培では、コントロ-ルすることは出来ませんので、ほぼ天候任せです。
でも、無理なく萌芽する気候にならないと、露地では出てきませんので
下手にハウスでコントロ-ルするよりも、おいしいものが出来ます
で、萌芽開始2週間内に、上記のような条件が揃うと、「これは出荷したくないなあ。」と思えるような
見事なものが、収穫できます。
上の写真の左2本がそうですね。
大きさ、色、形など、どれをとっても超一級品です。
(味は、他のものもあまり変わりません)
このようなものは、年に、50本行くかどうかですね。
ちなみに、この写真、見る人が見れば、前日の気温、地温、土壌水分量
まで分かってしまいます。
いかがでしょうか?
少し分かりにくかったかも知れません。
美味しいものをお届けするためには、結構神経を使っているんだ
と分かっていただければ、嬉しいです
でも、りんごの世界はもっとすごいですよ
アスパラの場合は、管理の妥当性が、すぐあとの収穫で分かりますが
りんごは、まだ、花も咲いていない剪定でほぼ決まってしまうそうですから・・・
私の師匠(と、勝手に思っているだけですが)はすごい人でした。
永遠に、修行です
by chikomomorara
| 2008-12-18 01:00
| アスパラ栽培