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エコファ-マ-が農園から、安心と感動を発信します。


by chikomomorara

百姓は機械がお好き?


アスパラのシ-ズンも終わりつつあり、いつまで経っても、暇になりませんが
少しずつ、農業にまつわることで
「へえ~!そうなの?」と思うようなことも書いて行こうと思います

今日も、午前中はカライモに行ってきましたが、トラクタ-が故障したりだったので
機械の話を少し・・・・

まあ、百姓というのは例外なく、機械好きなんです。
もっとも、大工から、水道工事、機械修理などなど、何でもできなくては
まあ農家は務まりませんから、もともと機械に詳しくなければ
仕事になりません。

機械好きといっても、「機械を操ること」が好きな人もいれば
「機械の加工」が好きな人もいるんですね。
圧倒的に多いのは、「機械を買う」事が好きな人です

まあ、百姓の80%は、新しい機械を買うのが好きな人といっても
過言では無いでしょう。

ですから、JAなんかが主催する、農機具の展示会などでは
老人が大挙して、バスで乗り付けるんですね。
というよりも、地元のJAが、バスで拉致?するんですね(笑)

そこで、いろんなメ-カ-の農機が、展示されているわけです。
もう、皆さん、目をぎらぎらです

メ-カ-も心得たもので、砂地みたいに、耕された地面を用意しておき
そこで、実演するわけですね。
地面は柔らかいし、実演するほうも、手馴れていますから、あっという間に
仕事が片付きます。
「ああ、こんなのがあれば便利だなあ」と思ってしまったら、もう終わりです。

支払いは半年先で、おまけにこれもつけます、あれもつけますで
ご購入となるんですね。

そんなこんなで、鍬から、耕耘機、そして、乗用トラクタ-
それも、いろんな電子制御が着いたものから、キャビン付
エアコン、オ-ディオ付と進化するんですね。

そのたびに、販売価格の桁に0がひとつ増えていきます。

120PSのトラクタ-!.jpg

これは、120馬力のトラクタ-です。
ハウスの建設前に、プラウをかけた後に、土地のレベルを整えるために
借りて使ったものです。
でかいですよ~
後輪のタイアの直径は背丈ほどあります。
おまけに、後ろについているアタッチメントは、レ-ザ-をキャッチして
センチ単位で、土を運べるような精密なものです。

トラクタ-本体だけで、1200万円超
後ろのアタッチメントも含めれば、2500万円です。

これを乗っているときは、近所の方々も見に来ました。
羨望のまなざしで・・・

このクラスのトラクタ-なんかは、北海道以外では、日本では不要ですね。

でも、トラクタ-や建機というものは、自動車と違って、大きいほうが
安定感があるので、乗っていても怖くありません。
その上、まあ日本の農家では、ちょうどいいだろうと思う
20馬力や30馬力のトラクタ-と比べると、60馬力(これでもけっこう大きいです)
は、仕事は4~5倍くらいの効率でこなすのではないでしょうか?
それが、120馬力ともなると、そのまた4~5倍はこなします。

農作業というものは、天気との競争になることが多いですから
出来れば、早く効率的にこなしたい、また身体の疲れも格段に違いますから
いったん、大きいものに乗ってしまったら、後戻りは出来ないんですね。

こういったことは、トラクタ-に限らず、コンバインや他の機械でも同じです。

そういったことで、農家の倉庫には、使われなくなった機械が、まず山のように眠っていることが
多いものです。
こういった借金が経営を圧迫するんですね。

でももっと問題は、機械が大きく最新式になるにつれて
面積を増やさなくちゃいけない、そうなると、人件費も余計にかかるようになる
その上、細かな栽培管理は出来ないですから、ある程度均一なものを大量に作り出す必要がある。
それを売らなくちゃいけないので、・・・・
といったように、雪だるま式に、経営実態が膨れてきます。
それでも、順調に生産できているときはいいのですが、いったん、気候などで
不作になった時には大変です。

農水省などが大規模化で生産性を上げるといっていますが
果たして、どうなんでしょうか

工場で言うと、大規模化というのは、ラインに何人も行員が張り付いて
少ない工程を、機械的にこなしていくイメ-ジなんですね。
実際、今の農業では農作業は機械のオペレ-ションなんですね。

方や、小規模な農家は、何でもこなす、多能工といったイメ-ジでしょうか
個人的には、この方が生産性を上げられる方法だと思っています。

画像 069.jpg

ですから、うちでは耕す機械は、この管理機しかありません。
ハウス栽培でも、アスパラは、毎年植え替えられないので、このような機械しか使えないんですね。

その分、何でも手作業になりますので、これはこれで疲れますが・・・

ハウス建設 015.jpg

その代わり、ハウス建設前には、畝になるところを深さ1メ-トル
ユンボで掘って、堆肥や粗大有機物を投入しています。

この溝を52本、掘りましたので、これまた大変な作業でした
こういった建設機械は、けっこう疲れるんですね。
掘った中に入れた、堆肥なんかも畝1本につき、約8トン投入しましたので
農作業というよりも、土木作業ですね。
約2ヶ月、朝から晩まで、夢の中でもユンボに乗っていました

農家になって、こんなことをするとは思っていなかったですが
いい経験です。

堆肥004syou.jpg

堆肥の切り替えしなんかでは、このような、タイア-ショベルにも乗ります。
(これはまだ小さいほうです)

この頃、よく建設会社が、農業に乗り出しますが、こういったことも要因です。
機会を操ることの出来る、人材はいる、働いている人は、ほとんど農作業にも慣れている
肉体労働もお手の物、おまけに、農水省所管の補助事業の工事も請け負えるかも?
こういった背景ですね。

そういったことはさておき、まったく経営を考えなければ
こういう機械に乗る事自体は、楽しいですよ~


by chikomomorara | 2009-10-24 00:31 | 農家のここだけの話