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エコファ-マ-が農園から、安心と感動を発信します。


by chikomomorara

アミノ酸

やはり、予想通り、今朝はきれいなアスパラがでていました。
夜が暖かかったことと、萌芽しはじめで、まだほとんど貯蔵養分を使っていなかったことが要因です。

今日は、昨年から使っている、アミノ酸のメ-カ-の、株式会社 アミノの方が、収獲体験にいらっしゃいました。

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昨年から使っている、アミノ-eという微生物資材のメ-カ-の方です。
このアミノ酸液、鹿児島の焼酎もろに粕を発酵させて作っている微生物資材です。

もともと、こういう資材には懐疑的なほうです。
それこそ星の数ほどあります。
ハウスにも、年中、いろんな業者が売り込みに来るんですね。
で、うたい文句は「収穫量が上がる!」したがって「儲かる!」
だから、少々高い資材を入れても、元が取れるというものです。

百姓は、この「収穫量が上がる!」というフレ-ズにめっぽう弱いんですね。

間違っても、「品質が上がる」だの「味がよくなる」なんてことは言いません。

大体、微生物資材というのはめっぽう高い、20リットルで3万円というのもザラにあります。
だから、儲かるというキャッチでないとダメなんですね。
ところが、微生物というくらいですから、目には見えない(笑)
したがって、微生物が入っていなくても分からないものです。

それに、うちの場合は、収穫量を際限なくあげようとは思っていません。
無理なく、健康にアスパラが育ってくれれればいい。
その代わり、飛びぬけて、後味がよく、それでいてしっかりと味がする
美味しいものはなんとしても採りたい。

なので、「儲かりまっ!」的な業者は、話をする時間ももったいないので
はっきりと断ります。

でも、このアミノの方は、そういうキャッチではなかった。
前から付き合いのある、肥料会社の堤田さんも同じです。
そもそも、肥料の販売会社の方なのに「肥料を多用するな」「肥料を入れるな」
と指導するくらいですから、只者ではありません(笑)

だから、使用する資材も、今年もここからしか買いません。

アミノ酸でいえば、前から使っている、魚のエキスの「ベストワンエキス」そして
そして今年は、この焼酎のもろみから抽出した液を継続していれるつもりです。

何しろ、安いので、惜しみなく使えます。
昨年、かぼちゃの苗つくりに使ってみたら、なるほど、確かに効果があった。
アスパラに効果があるかどうかは、使ってみなければ分かりません。
ただ、けっこういいのではないかと、期待しています。

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山里さんと田中さん、汗をかきながら楽しそうでした。
せっかく、作業するつもりで来てもらったのですが・・・

今度は、堆肥入れのときにでも来ていただくことにしましょう(笑)

ところで、いつも品質、品質ばかり言っていますが、量を採るには
どうすればいいのか?
きっと知っているはずだ!教えろ!という連絡もいただいています。
(かなり、アスパラ農家が見ているようです)
知っている範囲で、書いておきます。

まず、アスパラの栽培についてですが、まだまだよく分かりません。
だから、毎年失敗ばかりしている。
それをまず前提に、お伝えしておきます。

よくできる出来ないも、技術ではなく、お天道様のおかげです。
今年のアスパラが元気なのも、冬が寒く、ぐっすりと休眠することができたからです。

そして、根っこに養分はたまった、これを使って、美味しいアスパラではなく
せっかくの潤沢な養分、いっぱい収獲するためにはどうするか?
自分ならどうするということを、書いてみましょう。

まず、春のこの時期、反当り1日に平均して15キロ収獲では、足りませんね。
60日収獲するとしても、それでは900キロにしかなりません。
夏はその2倍採れるとして、2.7トンしか採れない事になります。

アスパラ農家の目標である、年間3トンに届かせるには
春の平均は20キロは最低でも欲しいところです。

出来れば、22~3キロ採れれば、3.5トンくらいはいくかもしれません。
平均で20キロとしても、ピ-ク時には30キロが必要です。
天候やなり疲れで15キロ以下という日もでてきますから。

で、肥培管理は、いろいろと言い尽くされていますので
ここでは省略しますが、あくまでも収量第一であれば
チッソがあればいいのではないかと思います。

微量要素入りとか何とか言っても、液肥のほとんどは尿素を水で溶いて
色をつけてあるだけのようなものですから
尿素を3~4日おきに、チッソ現物で1キロは流し込んでやる。

根も疲れるし、木自体も(地上部はありませんが)疲れますので
たまには、硫安や硝安を使うと、利きがいいようです。
あまりにもへばってきたら、硝酸態チッソとカルシウムということで
ご存知のノル窒素、これを反当10キロぶち込めば、かなり効いてきます。

こういう栽培であれば、どっちみち、味は最低ですから
コスト高になる、アミノ酸液肥なんてものは、間違っても使いません。

次に、水管理ですが、何しろ水がなければ肥料は効きません。
また水分量が少ないと、根も焼けてきますので(肥料をこれだけ入れれば)
少量多回数、そして3~4日に一回はたっぷりと。

温度管理は、地温20度を下回らないようにします。
ここで、けっこうミソですが、ハウス内温度の日較差を21度以上にします。
例えば、最低気温が12度なら最高気温は33度くらいです。
最低が15度なら最高気温は36度。
経験上、この時期21度以上の差をつけると、まったく様相が異なります。

最高35度とかにすると、高温障害もでますので、15時以降の1時間を限度に
それでも、サウナのようになりますので、閉め込む際には、さっと潅水をします。
そうすると、紛れもなく湯気が立ちますので、ミスとサウナ状態ですね。
ここが肝です。
必ず、疲れがきますので(当たり前でしょう   笑)
その際には、肥料で元気をつけて、何とか収獲最終まで、持たせる。
どうにも行かないときには、根っこに肥料を注入ですね。

ペ-スト状の有名なやつでもいいですし、たまには、キトサンのパルキトン
も効いたようです。

これで、条件がよければ、反当30キロの大台も可能かもしれません。

定植2年目の春ですが、なんと反当80キロという毎日もありました。

この先は、また明日に・・・

(ここまで、書いていると、なんとも無茶苦茶な栽培です  笑
アスパラにとっては、拷問以外に何者でもないでしょうね。実に可愛そうですが
温度管理はともかく、肥培管理は当たり前のような、栽培でもあります。
アスパラだからまだいいようなものの、他の作物なら、間違いなく枯れてしまいます。
その上、春の直前に、堆肥を8トンとか10トンとかやった上での話ですから
信じられないような肥料の量ですが、アスパラ栽培では、それほど非常識ではありません。
もちろん、こういう栽培は絶対に行いません。
まず、食べられるアスパラにはならないですから   笑)

by chikomomorara | 2013-03-01 01:10 | アスパラ栽培